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2012.01.06 Friday | - | 

夢の上3

サマーアの空を覆う神の呪いは砕け散る。天空に広がるは深く抜けるような蒼穹。その中心で輝く黄金の太陽。人々は驚喜した。しかし。夢売りと夜の王の元には、まだ二つの彩輝晶「光輝晶」と「闇輝晶」が残されていた―。
綺麗に終わってよかった。だけど話の面白さとしては1>2>3。別人物の視点から同時間軸を書いているせいもあるけれど、同じ話を同じ巻で2度読まされるのは正直苦痛。もうちょっと構成考えてほしかったな。ツェドカとアライスの邂逅が短かったのも残念。この二人にはガッチリと顔を合わせて言葉をもって対話してもらいたかった。ダカールやイズガータ、アーディンがこの後どういう風に過ごしていったのかもすごく気になる。番外編は携帯配信とのことだけど書籍化希望。
2011.06.01 Wednesday | 小説(た行の著者) | 

早雲の軍配者

評価:
富樫 倫太郎
中央公論新社
¥ 1,785
(2010-02)

伊豆・相模の地を平定した北条早雲の次なる策は、周辺諸国から領地を守る次世代の指導者たちを育てること。風間一族の少年・小太郎は学問の才を見出され、早雲の直弟子として日本最古の大学「足利学校」へ送り込まれた。若き日の山本勘助らと机を並べながら兵法・占術・陰陽道・医術・観天望気・軍陣の作法など、戦国大名のブレーン「軍配者」に必須の学問を修めた小太郎は、やがて戦場で友たちと再会する…。
風魔小太郎がまだ風間一族の小太郎という少年だったときのお話。早雲がかっこよかったー。そして山本勘助というキャラクター造形にもびっくり。いわゆる歴史小説なんだけれどそのあたりはファンタジーですごく楽しめました。小太郎がこれまた家族思いですごくいい子なんだな…。
2011.05.01 Sunday | 小説(た行の著者) | 

夢の上2

夢売りは三つ目の彩輝品を手に取った。「心の炎―その情念がかくも美しい紅輝品を生む」夢売りの声が広間に響く。「これは身を焦がす炎。成し遂げられぬ夢。誰よりも熱く、激しい夢に身を焦がした『復讐者の遺言』」その生涯を賭して挑んだ夢が語られる。
3章の最後の1ページでぶわっときた。ずっと王=Aと思ってたけど前々作を踏まえると夢売りがもにょもにょもありな気がしてきたなー。3章は未知の話だったからよかったけど4章は読むのが辛い辛い…面白いし本を読む手が止まらないんだけどこのまま進むとああなっちゃうってのが分かってるからさあ…。そういう話の構成なのは分かってるけどどうにかして違う未来に行き着かないかと考えてしまう…やっぱり1巻読み返すべきだった<結局引っ張り出して該当箇所チラ見した。3章読んだ段階でもしや?と思ってた人物が一体誰なのかとか推理ならぬ妄想出来るのも3巻が出る前のいまのうちだけだよなー。
2011.01.25 Tuesday | 小説(た行の著者) | 

夢の上〈1〉翠輝晶・蒼輝晶

夢売りは請う。「私は、夜明けを所望します」夜の王は答えた。「ならば、見せて貰おう」夢売りが取り出したのは夢の結晶。その中心が淡い緑の光を放ち―「これは結晶化した女の『夢のような人生』」地方領主の娘として平凡に生きるはずだったアイナの物語。
面白かったー!煌夜祭を髣髴とさせた。これから伏線がどう回収されていくのか楽しみ。
2010.10.26 Tuesday | 小説(た行の著者) | 

ロード&ゴー

評価:
日明 恩
双葉社
¥ 1,680
(2009-10-21)
Amazonおすすめ度:
斬新だ
「俺ら、頭おかしいんだよ」
生田の兄貴が走る!走る!

元暴走族の過去を持つ消防隊員、生田は、周囲も認めるベテランの運転手。だが、二カ月前に異動してからは、慣れない救急車のハンドルも握らなければならなくなった。そんなある日、路上で倒れていた男を車内に収容したところ、突然、その男、悠木がナイフを手に救急隊員のひとりを人質にとる。同じ頃、警察と TV局に謎の男から犯行声明が入った。男は、悠木の家族を人質にしていることと、悠木に爆弾を持たせていることを告げ、二億円を要求する―。
ちまちま読んでたんですがようやく読み終わった。冴子がとにかくかっこいい。読み始めたときはラブストーリーの入る余地はあるのか?と思ってたんですが、片恋ではなく憧れで終わる程度のビターラブだったんでよかったかな。森という女性キャラがいたのでどうなるかと不安だったのです<生田は子供の話してたから、こいつらで恋愛モノの話になったらどうしようかと。病院のたらいまわしについてはちょうど今日も判決が出たばかりで、なんでこうもややこしいことになってるんだろう、と現時点で当事者でない自分ですらやきもきしてしまいます。救急車ってリッター3kmくらいしか走らないこととか、救命隊員は医療行為をしてはいけないだとか、色々と読んでて勉強になりました。なのでその分最後で拍子抜け。あれだけご飯を食べる暇も惜しい、お風呂トイレの時間もせいいっぱい、などなど書いておきながら、悠木に対して「この一台が使えなかったせいで〜」と言いながら、最後に虚報ってどうなの?自分がその大事な一台を使えなくするとはなあ。消防車輌ならOKなわけ?と腑に落ちませんでした(でも火事通報なら消防と一緒に救急も一緒に出動すると思うんだけどなあ)生田はこのことがなければかっこよさナンバーワンだったよ…。惜しい作品だったなあ。
2010.03.02 Tuesday | 小説(た行の著者) |